といたレディースクリニック
掲載日:2023年5月17日
「ピル」と聞くと、なんとなく「避妊薬」と思い浮かべる方が多いかと思いますが、ピルには様々な種類や効果があるのをご存じでしょうか?
ピルはただの避妊薬だけでなく、生理の周期を整えてくれたり、肌荒れなどお肌のトラブルを改善してくれるなどの効果も期待できます。
今回は「ピル」について、現在服用を考えている方はまだ知らない方にも分かりやすいよう、種類から効果、入手方法、気になる副作用・リスクまで徹底的に解説していきたいと思います。
ピルとは、女性ホルモンの「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」に類似した成分が配合されている薬です。それぞれの配合量により、「超低用量ピル」「低用量ピル」「中用量ピル」「アフターピル」の4つの種類に分けられています。
卵胞ホルモン(エストロゲン)の量が1錠中30μgより少ないもの。
月経困難症や子宮内膜症の治療を目的として使用されるピル「LEP(Low dose Estrogen Progestinの略)」で、こちらは保険適応になります。避妊効果に関する試験がなされていないため、避妊を目的とした処方は行われていません。
卵胞ホルモンの量が1錠中50μgより少ないもの。(低用量ピルはおよそ30~35μg)
主に避妊目的で使われるピルであり、「OC(Oral Contraceptivesの略)」または「経口避妊薬」とも言われています。避妊の他にも、生理痛や生理不順を改善するなどの効果も期待できます。
卵胞ホルモンの量が、低用量ピルよりも多く配合されているもの。
生理不順や過多月経などの生理トラブルの他、女性ホルモンに関わる病気の治療薬としても使用されます。また、治療以外にもイベントや旅行に合わせて生理日を移動させる目的で使われます。
黄体ホルモン(プロゲステロン)を主成分としたもの。
性交後から避妊が可能な薬とされ、緊急避妊薬とも呼ばれています。妊娠の可能性がある性交後、72時間以内にアフターピルを1錠服用することで、約84%の避妊効果を期待することができます。性交渉から時間が経つにつれて避妊効果が下がるため、できる限り早く飲むことが重要です。
低用量ピルは、「世代」と「相性(そうせい)」の組み合わせで、さらに薬の種類が分かれています。そもそも世代と相性とは何か、どんな種類や特徴があるのか、ピルをあまり知らない方でも分かりやすいよう解説していきます。
ピルで配合されている卵胞ホルモンはEE(エチニルエストラジオール)の1種類のみであるのに対し、黄体ホルモンは4種類あり、開発された順に第1~第4世代と呼ばれています。
この4種類の黄体ホルモンの違いは、アンドロゲン作用の強さです。この作用は主に、食欲増進や体重増加、多毛、ニキビなどがあり、世代が第1世代→第4世代と進むにつれて作用が弱くなります。低用量ピルは元々副作用が少ないものですが、黄体ホルモンの種類でピルを細分化することで、よりその人の体質や生活に合ったピルをカスタマイズすることができます。
低用量ピルは、21日間あるいは28日間を1サイクル(1シート)として、毎日連続で服用します。このサイクルの1錠ずつ含まれるホルモンの配合量によって、「相性」という種類に分けられます。
1サイクル中でピルに含まれるホルモンが、全て同じ量で均一で処方されます。ホルモンの変動がないため、体調の変化が起きにくく、万が一服用する順番を間違えても問題がないのがメリットです。また、生理前の肌荒れやニキビなどの肌トラブルにも効果があると言われています。
⇒ 対象ピル:ルナベル、フリウェル、シンフェーズ、ジェミーナ、マーベロン、ファボワール
1サイクル中でピルに含まれるホルモンが、3段階に分けて量が増減しています。女性の生理的なホルモンの状態に対応し、自然なホルモンバランスに近づけるメリットがあります。副作用が出にくく安心して使用できますが、ピルの服用する順番を間違えると避妊効果が出ないので、決められた順で必ず服用することが重要です。
⇒ 対象ピル:アンジュ、トリキュラー、ラベルフィーユ
ピルは医療用医薬品であるので、日本で購入する場合は、まず医師の診察を受けて処方箋をもらう必要があります。そのため、薬局であっても医師の処方箋がないと、ピルを購入するのは不可能です。当然、ドラックストアのような処方箋なしで購入できる市販薬販売のお店でも、ピルを入手することはできません。
中には、インターネット上で個人輸入や通販でピルを購入できると謳うサイトもありますが、海外のピルは日本の医薬品医療機器等法に基づく有効性・安全性が認められておらず、思わぬ副作用や人体への悪影響を及ぼしかねません。また、品質基準も日本と違うので、偽物であったり、薬に不純物が紛れている可能性があります。
ピルを入手する際は、必ずピルを取り扱う専門の医療機関で医師の診察を受け、自分に合うピルを服用するようにしてください。最近では、電話やオンライン診療でもピルを購入できるようになっていますので、来院が難しい方はそちらを利用するのも良いでしょう。
①予約が必要な場合は、WEBなどで診察を事前予約
②来院後、問診・血圧測定・採血を行う(※基本的に内診は無し)
③医師によるピルの説明、服用するピルの種類を選択
④当日にピルを処方(1~3ヶ月分を処方)
①サイト・電話・アプリから予約
②医師・予約日時の選択をし、問診票を入力
③電話やチャットでオンライン診療を受診
④決済手続きを行う
⑤自宅や薬局に処方されたピルが郵送
結論から言うと、現時点でアフターピルの市販化はされておらず、時期も未定です。
厚生労働省はアフターピルを処方箋なしでも購入できるように検討は進められていますが、まだ解禁時期などの情報は何も出ていません。確かにアフターピルが市販化できれば、早期対応が重要な緊急避妊の成功率が高まり、望まない妊娠を防ぐことができます。しかし、市販化によって薬が悪用される恐れがあることから、現時点では市販化が難しい状況となっています。アフターピルは性交後72時間以内に服用しなければいけないという制限があることから、望まない妊娠の可能性がある場合は一刻も早く直接クリニックかオンラインで診察し、アフターピルを服用してください。
ピルの主な副作用として、不正出血・吐き気・むくみ・乳房のハリ・頭痛などが挙げられ、最も多いのが「不正出血」です。約20%の人が発症し、少量の出血がだらだらと続くといった症状がみられます。これらの副作用は、体内のホルモンバランスがピルの服用で変化することから、特にピルの服用し始めの頃に発症しやすくなります。飲み続けることで体内のホルモンバランスが安定し、副作用も治まっていくので、まずは3ヶ月程服用し続けることが重要です。
ただし、どうしても不安に感じる、副作用の症状があまりにも酷い場合は、すぐに医師へ相談することをおすすめします。また、ピルを服用してから手足が痺れる、胸が押しつぶされそうな痛みや息苦しさを感じるなどの症状が見られる方も、すぐに病院で検査を受けるようにしましょう。
いかがでしたしょうか。ピルは、服用する種類によって効果が異なり、服用する方の体質によっても大きく作用が変わります。特に初めてピルを服用する方は、自分に合うピルが一体どれなのかこれだけいろんな種類があると、決めるのはなかなか難しいと思います。レディクリでは、低用量ピルとアフターピルの処方を行う全国のクリニックを検索することができますので、ピルを処方するクリニックを探したい方はぜひ、そちらも活用してみてください。
https://smaluna.com/qa/2163/
https://www.yokosuka-clinic.com/pill-type
https://www.ai-ladies-sy.jp/434072522
https://www.womens.eastcl.com/pill/buy/
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